2021年夏に実施されたスポーツマスターの馬券コンテストで非常に優秀な成績を収め、同年秋に予想家デビューを果たした血統予想家とくなが将一さん。これまでも編集部通信等でその血統理論については紹介してきましたが、今や人気予想家の一人となり、改めて血統理論を知りたいというお声をいただくようになりました。
改めてとくながさんに血統理論についてお聞きしてきました。
Sportsmaster本田(以下、本) 今回はとくながさんにご自身の血統理論についてお聞きするべく、この機会を設けさせていただきました。どうぞよろしくお願いします。
とくなが将一(以下、と) よろしくお願い致します。
本 さっそく予想理論についてお聞きしたいのですが、よろしいでしょうか。
と はい。と言っても、理論というより理念に近いかもしれません。私の場合は、たとえばこのコースはディープインパクト系が強いから、それに従って予想するというよりも、ディープインパクト系は強いけれども、今の馬場傾向だとディープよりもマイナー血統のほうが合うという予想法なので。型通りに予想するというより、馬場を見てアレンジしながら買っていくという方法論なんです。
本 馬場が大切なんですね。
と ええ、馬場、芝・ダートの傾向、枠順とか、あとは騎手、調教師。それらによってその血統が持つ良さが出ることもあれば、力を発揮できないことがあるので。やはり一番は馬場になりますが。
本 具体的にはどんな感じなのでしょう?
と たとえば今開催(2024年秋)の京都芝を例に取ると、これまでの京都芝はディープインパクト系が圧倒的に強いコースだったんです。それが2023年の馬場改修以降はヨーロッパ指向の馬場に変わってきまして、今開催はその傾向がさらに顕著になってきています。
本 ちょっとすみません。まずヨーロッパ指向の馬場というのは、どういった馬場傾向なんでしょう?
と ごくごくシンプルに言うとヨーロッパ血統が走りやすい馬場のことです。それまでの京都は、軽い芝で直線の急加速、トップスピードを競うような傾向だったんです。だからディープが得意だったんですけれど、今の京都は道中でしっかり脚をためて、パワーも要求される馬場をゴールまで伸び切るような傾向なんです。
本 なるほど。だから“京都だからディープ系”と決めつけては、今の馬場では勝てないと言うことなんですね。
と とてもシンプルに言うとそういうことです。もちろんディープがダメなわけではないので、ディープのなかでもヨーロッパ色の強い血統を重視するとか、出走馬のレベルや血統によって調整していく必要はありますが。ただ、データだけで“ここはディープ”と盲目的に予想するのではなくて、今の馬場ではどういう適性、指向、走りが求められるのかを考えるようにしています。
本 見解を読んでいると、もっとシンプルなのかと思っていました(笑)。
と 見解はシンプルに書くようにと、本田さんに教えられましたので(笑)。あとは私の予想を見なくても判断できるように、従来からあるテクニック的な要素を書くようにしているので、そのせいもあるかもしれませんね。“外枠のマジェスティックウォリアー”とか、“内枠のイスラボニータ”ですとか。
本 ああ、たしかに。わたくし本田もよく使わせていただいています(笑)。
と ありがとうございます。
本 ただ、さきほどの京都の話の続きだと、雨が降ったり、反対に乾いていたりでそれこそ週ごと、下手をしたら土日で馬場傾向が変わりますよね。
と ええ。ですが、血統を見ている人はおわかりだと思うんですけど、馬場傾向は如実に血統傾向につながるので、わりとわかりやすいんです。困るのは日曜日になってローラーをかけられたりするケースとか、雨量が予想しづらい時ぐらいで。日曜日に雨が降っても予想通り、予報通りなら対処できますので。
本 コースごとの本筋の血統傾向を踏まえつつ、馬場などによって臨機応変にアレンジを加えていくという感じなんですね。
と まさに仰る通りです。だから同じコースの予想でも、狙っている血統が違ったりしますよね。たまに会員の方から「前と違うけど……」という質問をいただきますけど。それも馬場傾向とか、あとは出走馬の能力レベルによって狙える血統が変わってくるからなんです。
本 編集部通信の「先週の馬場傾向」の重賞傾向と予想の方向性が違うこともありますし。
と そうですね。あれも重賞の傾向としてはこうだけど、この出走メンバー、馬場傾向ならこっちのほうがいいですよということで。
本 なるほど、そういうことでしたか。あと、とくながさんが選ぶ馬って、穴馬が多いような気がするんですが。
と 穴馬が走りやすいレースを選んでいるからだと思います。理想は人気馬が飛んで、穴馬が走るというのが両立するレースではありますね。
本 それ、石橋さんも同じことを仰っていました。
と 高配当と回収率を狙う予想家はだいたいそうだと思いますよ(笑)。当たり前ですけれど、競馬は連勝確率が低いゲームなので、勝ったときに大きく回収するというのが長期的なプラスにつながります。となると、狙うレースは人気馬が飛ぶ、穴馬が走るレースになってくるわけです。とはいえ、確率的に人気馬のほうが人気薄よりも走る可能性は高いというのは当然なので、印上位には安定して力を出せる血統が合う馬は入れるようにはしています。
本 そう、それも含めてお聞きしたかったんですが、勝負予想では馬連、3連複、3連単の買い目を配信していますよね。最も重きを置いているのはどの馬券なんでしょうか?
と 重きを置く……え〜と、どれもですけれど(苦笑)。別々の意識で出しているわけではなくて……
本 すみません。聞き方が悪かったです(笑)。馬連は◎○▲の上位3頭のボックスということが多いですよね。一方、3連単と3連複は◎○を1列目に置いています。まずは▲の勝ちを含めている馬連を買うべきなのかなと思いまして。
と ああ、そういう意味ですか。馬連の意識としては上位3頭で決まった場合のボーナスという意味合いも含めています。別に◎○▲の3連複1点とか、3連単1点でも良いと言えば良いんですけど、馬券の性格上、確率的に低いですから。馬連だと的中率と期待値のバランスが取りやすいというのが理由です。基本的に印上位に人気薄を入れているので、配当的にもボーナスになりやすいなというのがありますので。
本 そうか、ボーナスだったんですね。
と たまにしか出なくてすみません(笑)。
本 いやいや、とくながさんの少点数馬連的中はスポマスの名物になりつつありますので、今後も期待です。またこれからもわからないことがあったら、編集部通信等でお聞きしてもいいですか?
と もちろんです。いつでもお聞きください。今日も血統に興味を持ってくださって嬉しかったです。今後ともよろしくお願いします。
改めてとくながさんに血統理論についてお聞きしてきました。
Sportsmaster本田(以下、本) 今回はとくながさんにご自身の血統理論についてお聞きするべく、この機会を設けさせていただきました。どうぞよろしくお願いします。
とくなが将一(以下、と) よろしくお願い致します。
本 さっそく予想理論についてお聞きしたいのですが、よろしいでしょうか。
と はい。と言っても、理論というより理念に近いかもしれません。私の場合は、たとえばこのコースはディープインパクト系が強いから、それに従って予想するというよりも、ディープインパクト系は強いけれども、今の馬場傾向だとディープよりもマイナー血統のほうが合うという予想法なので。型通りに予想するというより、馬場を見てアレンジしながら買っていくという方法論なんです。
本 馬場が大切なんですね。
と ええ、馬場、芝・ダートの傾向、枠順とか、あとは騎手、調教師。それらによってその血統が持つ良さが出ることもあれば、力を発揮できないことがあるので。やはり一番は馬場になりますが。
本 具体的にはどんな感じなのでしょう?
と たとえば今開催(2024年秋)の京都芝を例に取ると、これまでの京都芝はディープインパクト系が圧倒的に強いコースだったんです。それが2023年の馬場改修以降はヨーロッパ指向の馬場に変わってきまして、今開催はその傾向がさらに顕著になってきています。
本 ちょっとすみません。まずヨーロッパ指向の馬場というのは、どういった馬場傾向なんでしょう?
と ごくごくシンプルに言うとヨーロッパ血統が走りやすい馬場のことです。それまでの京都は、軽い芝で直線の急加速、トップスピードを競うような傾向だったんです。だからディープが得意だったんですけれど、今の京都は道中でしっかり脚をためて、パワーも要求される馬場をゴールまで伸び切るような傾向なんです。
本 なるほど。だから“京都だからディープ系”と決めつけては、今の馬場では勝てないと言うことなんですね。
と とてもシンプルに言うとそういうことです。もちろんディープがダメなわけではないので、ディープのなかでもヨーロッパ色の強い血統を重視するとか、出走馬のレベルや血統によって調整していく必要はありますが。ただ、データだけで“ここはディープ”と盲目的に予想するのではなくて、今の馬場ではどういう適性、指向、走りが求められるのかを考えるようにしています。
本 見解を読んでいると、もっとシンプルなのかと思っていました(笑)。
と 見解はシンプルに書くようにと、本田さんに教えられましたので(笑)。あとは私の予想を見なくても判断できるように、従来からあるテクニック的な要素を書くようにしているので、そのせいもあるかもしれませんね。“外枠のマジェスティックウォリアー”とか、“内枠のイスラボニータ”ですとか。
本 ああ、たしかに。わたくし本田もよく使わせていただいています(笑)。
と ありがとうございます。
本 ただ、さきほどの京都の話の続きだと、雨が降ったり、反対に乾いていたりでそれこそ週ごと、下手をしたら土日で馬場傾向が変わりますよね。
と ええ。ですが、血統を見ている人はおわかりだと思うんですけど、馬場傾向は如実に血統傾向につながるので、わりとわかりやすいんです。困るのは日曜日になってローラーをかけられたりするケースとか、雨量が予想しづらい時ぐらいで。日曜日に雨が降っても予想通り、予報通りなら対処できますので。
本 コースごとの本筋の血統傾向を踏まえつつ、馬場などによって臨機応変にアレンジを加えていくという感じなんですね。
と まさに仰る通りです。だから同じコースの予想でも、狙っている血統が違ったりしますよね。たまに会員の方から「前と違うけど……」という質問をいただきますけど。それも馬場傾向とか、あとは出走馬の能力レベルによって狙える血統が変わってくるからなんです。
本 編集部通信の「先週の馬場傾向」の重賞傾向と予想の方向性が違うこともありますし。
と そうですね。あれも重賞の傾向としてはこうだけど、この出走メンバー、馬場傾向ならこっちのほうがいいですよということで。
本 なるほど、そういうことでしたか。あと、とくながさんが選ぶ馬って、穴馬が多いような気がするんですが。
と 穴馬が走りやすいレースを選んでいるからだと思います。理想は人気馬が飛んで、穴馬が走るというのが両立するレースではありますね。
本 それ、石橋さんも同じことを仰っていました。
と 高配当と回収率を狙う予想家はだいたいそうだと思いますよ(笑)。当たり前ですけれど、競馬は連勝確率が低いゲームなので、勝ったときに大きく回収するというのが長期的なプラスにつながります。となると、狙うレースは人気馬が飛ぶ、穴馬が走るレースになってくるわけです。とはいえ、確率的に人気馬のほうが人気薄よりも走る可能性は高いというのは当然なので、印上位には安定して力を出せる血統が合う馬は入れるようにはしています。
本 そう、それも含めてお聞きしたかったんですが、勝負予想では馬連、3連複、3連単の買い目を配信していますよね。最も重きを置いているのはどの馬券なんでしょうか?
と 重きを置く……え〜と、どれもですけれど(苦笑)。別々の意識で出しているわけではなくて……
本 すみません。聞き方が悪かったです(笑)。馬連は◎○▲の上位3頭のボックスということが多いですよね。一方、3連単と3連複は◎○を1列目に置いています。まずは▲の勝ちを含めている馬連を買うべきなのかなと思いまして。
と ああ、そういう意味ですか。馬連の意識としては上位3頭で決まった場合のボーナスという意味合いも含めています。別に◎○▲の3連複1点とか、3連単1点でも良いと言えば良いんですけど、馬券の性格上、確率的に低いですから。馬連だと的中率と期待値のバランスが取りやすいというのが理由です。基本的に印上位に人気薄を入れているので、配当的にもボーナスになりやすいなというのがありますので。
本 そうか、ボーナスだったんですね。
と たまにしか出なくてすみません(笑)。
本 いやいや、とくながさんの少点数馬連的中はスポマスの名物になりつつありますので、今後も期待です。またこれからもわからないことがあったら、編集部通信等でお聞きしてもいいですか?
と もちろんです。いつでもお聞きください。今日も血統に興味を持ってくださって嬉しかったです。今後ともよろしくお願いします。







